漫才「バーチャルコンビニ」
店員「はいもしもし!こちらバーチャルストアカワウソ支店です!」
客「電話受付か?いらっしゃいませじゃねえのかよ」
店「ああすみません、いらっしゃいませ」
店「ただいまからあげクンが安くなっておりますが」
客「ここローソンじゃねえだろ。なに?からあげクン売ってるの?」
店「売ってないです。ローソンではからあげクンが安いですって話でして」
客「なんなんだよ」
店「あっでもファミチキはありますよ」
客「なんであるんだよ。ここファミマでもねえだろ」
客「それにしても客いないな」
店「まあバーチャルで何か食べても腹膨れないんで…」
客「メタいな。ていうかわかってるならなんでこの店やってるんだよ」
店「客がいないおかげでバイト雇う金もなくて…。まあ誰も来ないんでひとりで十分なんですけどね、ハハハ」
客「笑えねーよ」
店「てわけでファミチキ買いませんか?」
客「なんでバーチャルだと食えないって話したあとに食い物勧めてくるわけ?」
客「まあ食べ物以外買えばいいだろ…。何置いてる?」
店「飲み物ですかね」
客「そういうことじゃねえだろ」
店「すみません」
客「で?飲食物以外だと何があるわけ?」
店「タバコとか電池とかファミチキとか医薬品とかですかね」
客「全部バーチャルだと意味ねーよ。あとしれっとファミチキ混ぜるな」
客「もっとゲームとか電子書籍とか売れば?」
店「ア〜ッ当店そういうの取り扱ってないんです。あれならありますよ」
客「なに?」
店「プリペイドカード」
客「バーチャル界に金持ち込めてる時点でもう必要としてないだろ。二度手間だよ」
客「あっ文具あるじゃん。こっちでも絵はかくからこれなら買うよ。お会計お願い」
店「あっほんとにファミチキ買わないんですか?」
客「買わないって言ってんじゃん。なんだよその異様なファミチキ推し」
店「今ならファミチキ200円で買えますよ」
客「元より若干高いじゃねーか」
店「ペンとノート、2点でお会計260円です」
客「はいよ」
店「あっお客さん、くじ引いていきませんか?」
客「くじってもっと沢山買った人が引くもんじゃないの?」
店「元々そうだったんですけどお客さんが全然来ないから誰でもいいかなって」
客「悲しいな。くじ引いたらなにか貰えたりすんの?」
店「いえ、運勢がわかります」
客「おみくじかよ。弱いな。まあいいや、引くよ」
店「…おお!おめでとうございます!」
客「お、なに?大吉?」
店「いえ、ファミ吉です」
客「いやファミチキはもういいよ」